巡業日記⑥「大和市県営 I 団地 後編」

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階建ての中層棟が メインになるが、 I 団地には高層棟が何棟かあるので、ここに来るときは気合いを入れて 2 束を持って行く。

そう、 ★5 つである。 I 団地は高層棟の中でも 1 棟に 200 戸が入居するスーパー高層棟があり、ここでは 2 束さばくことができる。

スーパー高層棟といっても高さは 12 階なのだが、階段室ブロックが 9 あるので、 I 団地のシンボルとなっている。

さしずめ ★5×2 といったところか。

その他の高層棟も順調に配布して横浜 I 団地を終えるが、予定よりもアンケ

ートが多く残ってしまっている。

実はこの団地だが、入退出が激しいようで、 あちこちのポストが ガムテープでふさがれていたので、分止めが高くなってしまった原因だ。

入居者の状況を名札から見てみたが、

50 カ国語というのが伊達やはったりではなく、本当に多くの国から集まっている。表札は漢字、ひらがな、カタカナが混じっているが、ローマ字をはじめとした外国文字はほとんど見ない。「グェン」とか「ミハエル」とか「クリストファー」とかカタカナで書いてある。郷に入っては郷に従えという態度は立派だが、ベトナム語やウルドゥー語で宛名が書いてあるお手紙を出したときに、配達員さんはそれを読んで配達しているとすれば、配達員に求め る語学力は半端ないものがある。母国からのお手紙がカタカナでグェン様と 書いてあるとは思えず、どのように配達しているのか、いつか郵便屋さんに同行してみたいものだ。

横浜I 団地の規模は 2200 戸。

これだけの規模になると団地敷地内にショッピングセンターがあるが、やはりアジア食品ショップが目立っていた。フォーやらガパオやらを食べさせてくれる店もあったが、時間が早かったので営業していなかった。そうこうしているうちに横浜 I 団地が終わったものの、かごの中にはまだ 600 のアンケートが残っている。このまますごすご帰るのも癪なの で、大和 I 団地に足を伸ばすことに。といっても、川を渡るだけなので、たいしたことは無い。

大和側のI 団地は横浜側と構成が変わらないものの、表札を見ると漢字率が高くなっている。感覚としては日本人 8 :中国人 1 :その他 1 という感じだ。

棟番号は横浜側の続きとなっており、 45 号棟から

始まって 75 号棟まであった。ほとんどが中層棟だが、高層棟も数棟あるので、デザートは最後に取っておき、まずは中層棟からテンポ良く回る。団地内をうろうろしているうちに I 団地のバス停があったが、同じ場所に「 I 団地」というバス停と「保育所前」という バス停が立っていた。事業者が違うのならば

話はわかるが、同じ神奈中バスであり、謎だ。気にし ても仕方が無いので、ポスティングを続け、最後のデザートである高層棟をおいしくいただき、ようやく最初に送られてきた約 5000 枚のアンケートをさばくことができた。時計を見たら 13 時ちょっと。 1 時間あたり 500 枚という効率的なポスティングができ、さわやかな風が吹く I 団地をあとにした。まだ 1000 戸未配布があるので、そのうち再チャレンジをするかな。帰るときにはフォーやらガパオやらはすっかり忘れており、途中の吉牛でアタマの大盛りを 食べていた。( つづく)